俺はピアノの前に立ち尽くした。 失恋したのだ。 このピアノが無ければ きっと俺は何も知らずに今もあの人と笑いあっていたはずなのに 知らなくていいこと …知らなかったほうが幸せなこと。 そんな大袈裟に言ってみるが、 ただ単純にどうしたら分からないだけなのだ。