いやな鳴り方をする心臓を宥める余裕すらなく、僕は応接室に駆けた。 床に散らばったトランプの中に、十二愛が倒れていた。 苦しそうに、喉の辺りを手で押さえている。 その横で、ファニーが文字通りのお手上げ状態で固まっていた。 十二愛の呼吸の様子が変だった。 浅く短い呼吸。 会話もままならないらしく、彼女は目に涙をいっぱいに溜めて、口をぱくぱくと動かした。 ――過呼吸だ! 直感的に思った。 「グースさん! 何でもいいからビニール袋ください! 急いで!」