ま、まだそんなこと言う…




くっそ…この男の辛辣度はまだまだ一向に下がる気配はないな…




だけど…




「ねぇ、陵駕。今週の週末、デートしようよ」




「なんで?」




「わたしが追試受かったお祝い、それと携帯真っ二つに割られちゃったから新しい携帯を買いに」




「やだ、めんどくさい」




「酷い!!」




わたしがそそと陵駕の手を恐る恐る握ると、陵駕もぎゅっと握り返してくれた。




こういうところは紳士的なんだけどな…、なんで口だけはあんなに悪いんだろう…いや、性格の問題か…





「携帯買いに行こうよ!折角、お揃いで買ったのに!」




「じゃあ、お金だけ渡すから一人で買いに行って」




「お金の問題じゃないって!!陵駕と一緒に行きたいの」




「えぇー…」




心底めんどくさそうな声を出した陵駕、でも結局めんどくさくても渋々来てくれるだろう。




そういう人なのだから。