どうすればこれを飲ませればいいかと悩んでいると、ふとあることを思い出した。
つい先日、辛いものが大の苦手だと告白した馬鹿女に無理やり激辛で有名な店に連れて行こうとしたその日。
いやいやと泣きながらもついてくるあいつは死んでも食べないと宣言したので、じゃあもしこの世に辛いものしかなかったらどうすると聞いた。
そしたらあいつはでへへと気持ち悪く笑いこう言った。
『もし陵駕が口移しで食べさせてくれるんだったら、食べてあげてもいいよ』
あほなことを言うのでその時はその場で脳天にチョップしてやったが、なるほど。
口移しか…
馬鹿なこいつならきっとそれでならきっと口を開けるだろう。
これしか方法がないので仕方がないと思った俺は飴を自分の口に入れた。
~陵駕視点終了~
「で、その後は口移しでその飴を食わせたってことだ。以上、状況説明終わり」
淡々と他人事のように今まで起こったことを話す陵駕の姿に見とれていたわたしはハッとした。

