よくよく思い返してみると、確かに他人のために何かをしたことがない。 いや、しようとしたことは何度もあるんだよ! でも全てがことごとく失敗したんだけどね… わたしって意外とひどい奴なのかもしれない… あまりに衝撃的すぎて、その後の陵駕の言葉はあまり耳に入ってこなかった。 「おいっ、聞いてるか?」 ぺちっと頬に弱い痛みが走り、わたしはやっと意識を取り戻した。 「なんですか!?」 「聞いてないだろ、やっぱり…」 「す、すいません」 うぅ… 「じゃあもう一回言うけど…」