だけど、これ以上言い訳してももっと怒られるし、第一理解出来てないと追試なんて受かるわけないじゃん。
「り、理解出来てませんでした…、すいません…」
びくびくしながら正直に話すと、掴まれてた頭が急に開放された。
おずおずと顔を上げると、陵駕ははぁとため息をつき、ついさっきまで採点していたわたしの赤いぺけマークしかない問題用紙をわたしの前に突き出した。
「もう一回だけ教えてやるから、ちゃんと聞けよ」
「えっ?あっ…、はい!!」
ふわーん、よかったーー
見捨てられなかったよ!
わたし本当に馬鹿だから学校の先生たちもわたしを見捨てるのに、やっぱり陵駕は優しいよー。
口の悪い辛辣男なんて思ってごめんよー。
「へらへらするな、気持ち悪い!」
「うっ!!」
やっぱり、酷いのかも…