俺だけを見て

俺だけを感じて

俺だけを思っていればいい


~独占欲~


絵留を閉じこめて、誰の目にも触れられないようにしてしまいたい

でも、所詮俺達はまだ高校生で

高校をきちんと卒業する。

その条件で今、絵留といることができるわけだ

だから、外に出ることを俺は止めることなんてできない


「恭ちゃん、行ってきます!」

「ん・・・俺は、昼から行く」

「うん!わかったよ」


もどかしい・・・

今、ここで絵留を引き止めることができたら、どんなにいいか

絵留は俺のなんだから、俺だけを見てればいいのに

なのに、それができない

イラつく

イラつく

絵留に会いたい、傍にいたい


「絵留・・・」


今、離れたばかりなのに、もう絵留が恋しい

絵留は俺のだって、言えたらいいのに

絵留が安全に高校生活を終えるために、言うことができない

だから、変な男が寄ってくる

絵留に近づく男達に

俺の絵留に近づくなと言えたら・・・

今から、絵留をつれて逃げてしまえるなら

絵留に触れた奴ら全て排除してから

二人きりの世界に、逃げるのに

あぁ、もうダメだ

絵留不足で死にそう


♪~♪~#~


「絵、留・・・!」


《愛しい恭ちゃんへ。 恭ちゃん、お昼からじゃなくて、今から来て・・・?恭ちゃんが近くにいなくて、死んじゃいそう。ね、来てね!! 愛してるよー。 恭ちゃんの絵留より。》


俺は、絵留からのメールを保護してから、急いで制服に着替えた

絵留が待ってる学校まで、全力で走る

絵留、もうすぐで会える


(小さな独占欲、君にだけ)