マリア

いよいよ薬の効果が無くなってきた頃、徳二郎は多少自暴自棄気味になって、マリアの元へと来たと言う。何か理由をつけたかったわけではないが、突然思い立ったのが正直なところで、資料でマリアの居所を探し当て、ふらりとあの店に立ち寄った。そしてマリアを見た瞬間、身体に電気が走ったような衝撃を覚え、出会った時のような行動に出たらしい。それから先はマリアも知っている。お互いがお互いを求め、やがてかけがえのない存在となる。徳二郎とマリアは、心と身体、細胞全てで合性が最高の相手なのだと言った。身体を合わせても、これ以上無い喜びを感じ、そして心も満たされている。