徳二郎はこの名前が気に入った。二人で過ごした海の近くの部屋を思い出す。海を渡り、遠い国にいった自分、そしてまた、海に帰ってきた。そんなことを連想させる。
(マリア、これがいい)
マリアの頭に徳二郎の言葉が響いた。
不思議なことに、マリアは徳二郎の気持ちが聞こえるようになってきたのだ。はじめは曖昧で、はっきりしなかったが、最近では確信できるまでになった。徳二郎はまだ頷くなど出来るので、このことを話してみた。すると、本当に思っていることが聞こえているのだとわかったのだ。マリアは嬉しく思った。普通なら不思議に思うかもしれない現象だが、きっと徳二郎の気持ちを理解したいマリアに、神様が不思議な力を与えてくれたのだと思った。
(マリア、これがいい)
マリアの頭に徳二郎の言葉が響いた。
不思議なことに、マリアは徳二郎の気持ちが聞こえるようになってきたのだ。はじめは曖昧で、はっきりしなかったが、最近では確信できるまでになった。徳二郎はまだ頷くなど出来るので、このことを話してみた。すると、本当に思っていることが聞こえているのだとわかったのだ。マリアは嬉しく思った。普通なら不思議に思うかもしれない現象だが、きっと徳二郎の気持ちを理解したいマリアに、神様が不思議な力を与えてくれたのだと思った。
