ドアが開くと、そこには愛しい人が立っていた。徳二郎を部屋の中に認めると、満面の笑みで徳二郎の元へやってくる。
「来てくれたんだね、マリア」
 徳二郎は側に来たマリアの手を取り、この世でいちばん愛しい者の顔を見つめた。
「今日は、ベッドじゃないのね。良かった」
 徳二郎の様子を見て、嬉しそうな表情を浮かべている。ああ、どうしてこんなにも彼女は美しいのだろう。自分とは違い、生命力にあふれ、輝いている。まるで、生命のエネルギーが体からあふれている。
「あっ」
 ふいに徳二郎に抱き寄せられ、マリアは声を出した。徳二郎の膝の上に体を預け、口づけを交わす。甘く…とけてしまいそうだ。やがて徳二郎は服をめくり、唇が乳房へと這う。
「あ…あ」我慢できずにマリアは声を漏らす。
「だめ、こんなところで……あっ」