「…だからあなたじゃなくて…ん?…アーサーはどうしたのよっ!」

「わかりました!このレンフィールド!命に替えてもミイナ様の勅命を遂行いたします!あやつを捕らえればよろしいのですね!」

黒い小動物がちっこい指でオレを指差す
失礼なヤツだな……

「なんか話噛み合ってねぇぞ?お前ら……」

言うと小動物はピョンとひと跳ねし、こちらに中指を立ててきた
つくづく失礼なヤツだ

「うるさい!私はお前なぞ認めんぞ!ミイナ様と付き合いたくば私の屍(しかばね)を超えてみるがブギュル!」

おもむろに背中からミイナに踏んずけられる黒いミニチュアダックス、もとい!レンフィールド!

「だ・か・ら…アーサーはどうしたのよ?……アタシ、あなたを呼んだ覚えはないんだけど?」

「わがりまじだ!アイヅを捕ばえてぐでばよろじいのでずねイダダダダ……ミイナざば…イダイ!イダイ!イダイ…」

レンフィールドが弱音をはいた途端、ミイナの表情がガラリと変わった!

…出たよ、ミイナの「Sフィールド」…
まあ平たい話、ミイナの「どS」モードって事…

ミイナの小さめな愛らしい唇がチェシャ猫よろしくパックリ開いたかと思う程の満面になった

「あぁ?だからテメェ呼んだ覚えねぇっつってんだろが!ああっ?アタシが呼んだのはなぁ!テメェみてぇなグズの役立たずじゃなく、使い勝手のいいアーサーなんだよ!わかってんのか?ンノヤロー!」

あ〜あ…可哀想にレンフィールドのヤツ、見事にミイナの足の裏のガムと化してやがる

やれやれ…