さて、先ずは青空に向かって柏手(かしわで)打つもいいし、胸の前で十字切ってもいいや!
とにかく謝っておかなきゃね!?

オレの名前は相原健吾

「ご先祖様?すんませんです!オレあんたの宿敵、ドラゴン騎士団の末裔と付き合ってます!」

パンパンパン!
ガランガランガラン

ん神社って、二礼三拍?一礼だけで拍手いらないんだっけ?

「ヴァン〜?ねぇ!?ヴァンってば!」

神社の社前で手を合わせているオレの後ろから鈴の音のような声が流れてきた
振り向くと鳥居の外で右往左往するブレザーの女の子が、通学鞄を胸元に抱え銀髪のツインテールを不安気に揺すっていた。

「ああ…なんだ……ミイナか………そんな所にいないでこっちまで来たらどうだ?」

「もうっ意地悪ぅ〜っ…アタシがそっちに入れないって知ってるくせ…」

プラチナシルバーのツインテールが「しゅん」と垂れ下がる、アレは犬の尻尾と同じようなもんなのかね!?

「いいもんっ!ヴァンがそんな意地悪言うんなら……来なさい!ホルムウッド!」

するとミイナの右肩あたりの空間40センチが丸く双眼鏡で逆に覗いたように収縮したかと思うとグルリと上下逆に回転しパカンと音を立て穴が開いた。

スタン

軽やかな音を立て真っ黒なミニチュアダックスのようなイタチのような小型の動物が降りてきた。

「あらっ、あなたなの?アーサーは!?」

その動物は後ろ足でスックと立ち上がり

「お呼びですか!マスター!」