とあるクラブの中。



「王様だーれだっ?!」


賑やかな声が響く。


「あ、オレだ。」


そう言って、赤い塗料がついた王様を示す

割り箸を上げたのは隣のクラスの

佐伯凌[さえきりょう]。


「じゃーなーぁ。うーん。

 2番と8番がキス!」


き、きす?!


「あ、2番あたしだ。」


そう言って名乗り出たのは

島田瞳[しまだひとみ]。


「瞳かー。8番うちー!」


そう言い、瞳に近寄っていったのは

長瀬なるみ[ながせなるみ]。


2人はなんの躊躇いもなく唇を重ねた。


あたしは目の前の光景に

ただ、呆然としていた。


しばらくして唇を離した2人。


「もう、なるみってば激しすぎ・・・。」


「瞳だってちゃんと受けてたじゃん。」


そんな会話をしながら割り箸を戻す。