「あれ?…」







颯太の姿はなく、人だらけだった。






「ほらな、見間違えだろ。似てる奴なんて沢山いるし。行くぞ。」







「そうかな?……ま、そうだよね!!一瞬だったし、」













人ごみを掻き分けて行くと不機嫌そうな夢。







「あ、夢。ゴメン、そんなに怒んないでよ…。」






ショボンとする私に、夢は優しく言う。






「わりぃ、怒ってねー。ただ、人ごみが嫌になってきたんだ。」





「そっか…そろそろ帰ろうか!!もう、殆んど回ったしね。」





「そうだな、行くか。」













そう言って私たちは祭りをあとにした。









帰り道、鬼瑠亜にゴムを付け直してもらい、ヨーヨー復活!!







喜ぶ私に"ガキ"と一言毒ずく夢…。





それに対し怒る私…。






おいおい、と止める鬼瑠亜…。










この時の真実を知らずに私は過ごす…。