「ここ!!やっぱここが1番!!」





「ここって…」






美咲君が言う"ここ"とは去年も一昨年も皆で花火を見た場所。







「ここは美咲のお気に入りなんだって。」




「そうなんだ。」






ウチはルカと友達になってから、祭りに誘ってもらっていて、みんなでここで花火を見ていた。





ルカのワガママに鬼瑠亜君がいつも付き合っているのを思い出し、笑えてきた。






「どうしたの?」





「いや、思い出しちゃって(笑)」





「何を?」





美咲君がウチに聞いてきた。





「ルカのワガママに振り回されてる鬼瑠亜君…(笑)」




「あー(笑)僕もいつも思ってた、鬼瑠亜がお兄ちゃんみたいだよね。」





「沙羅に言われてみると…そうかも!!アイツ自分でワガママ言ってるの気付いてないぜ?(笑)」










そう、美咲君の言う通り!!





ルカったら、この場所に来てもあれが食べたいとか、ここに座りたいとか…(笑)






花火が始まっても静かにならなくてみんなで笑ってたっけ(笑)






「柴依瑠はあれでイイんだよ、あれで。」




「沙羅君?…」





「僕もそう思うな、」




「美咲君まで…。ルカの事…」




「僕達だってずっと一緒にいるからわかるんだ。菜月ちゃんには負けるけど☆」




「美咲君も一応わかってるんだ?(笑)」




「酷いなー(笑)」







3人で笑っていると花火が上がった…






「綺麗…。」





「来年もまた来ようね☆」




「うん…////」






美咲君に言われて嬉しくなるウチを沙羅君は"良かったね"と口パクしてくれた。