そんな、まさに正反対とも言える私、鈴原悠梛(すずはらゆうな)と彼、橘宏斗が出会ったのは、私が高校2年生にあがったばかりの頃まで遡る





その頃の私は、児童集団攻撃といわれる…まぁ、いわゆるいじめにあっていて、学校へ行く度、いじめの主犯でありクラスのボス的存在でもある飯田泰薙(いいだたいち)とその仲間達を中心に、殴る蹴るなどの暴行…とまではいかないものの、それに近い攻撃を受けたり、時には暴力を受けるよりも酷いと思うような誹謗中傷を浴びたりした時もあった





そんな日々が日常茶飯事になっていた学校生活で、唯一私が気を抜いて過ごす事ができる時間…それがお昼休み





後に宏斗と出会う事ともなる時間だった















今でも、ふとした瞬間その日を思い出す時がある





あの日、あの時、いつもの日常とは違った何気ない変化がいくつも重なって宏斗と出会う事が出来た





それはただの偶然だったのかもしれない





だけど私は、その“偶然”に…運命に感謝している





その“偶然”がなければ、今の私は存在していないだろうから















たとえ宏斗が私と出会った事を後悔していたとしても