アイ・スクリーム


その夜、不思議な夢を見た。


それは私と安藤さんの体が入れ替わっている夢だった。


その日学校に登校すると皆からさげすみの目で見られていた。

そして窓際の席に座る『私』からも冷たい視線を浴びていた。

席に座ってもその妙なクラスの雰囲気は変わらなかった。

教室の端の方で私の陰口を話している声が聞こえた。



しばらくしてチャイムと同時に先生が入ってきた。

挨拶をして着席すると鞄を開けた。

しかし鞄の中には何も入っていなかった。

「安藤、どうした?教科書でも忘れたのか?」

「……はい。」

私は恥ずかしそうに言った。

すると教室中から笑いが起きた。

冷酷な笑い声だった。

その笑い声はどんどんどんどん大きくなった。



そして夢から覚めた。

「なに、今の夢……」

目覚めの悪い朝だった。

昨日食べすぎたせいであまりお腹はすいていなかった。

そのまま朝食を食べずに家を出た。

悪い夢を見た後だったのであまり気分も乗り気ではなかった。


教室の扉を開ける時は緊張した。

夢のように皆からさげすみの目で見られたらどうしようかと思った。

しかし扉を開けた中にはいつもと同じ空間が広がっていた。

いつもと同じ匂い、メンバー、色。

何も変わってなかった。

安心して席についた。

「ごめん、朱里。今日一緒に帰る約束してたけど部活のミーティング入っちゃったんだ。先に帰ってくれる?」

ケンタが横に来て手を合わせていった。

「わかった。じゃあ明日は一緒に帰ろうね。」

ケンタは笑顔でうなずくと立ち去って行った。