「優歌、おはよ」
「ふぇ?あ、蓮ー」
「おはようございます」
蓮の前ではちゃんとした執事だ。
でもなんか。蓮と彰んのあいだに
雷?火花?が見えるのはあたしだけ?
「優歌は、俺がつれてくんで」
「いえ車だしますよ」
彰さんの冷ややかかつ完璧な
スマイルにたじろぐ蓮。
多分あたしが若い男の人と
一緒がだめだと思って
きを使ってくれてるんだ。
「彰さん、蓮と歩いていくので
大丈夫です。ありがとう」
「かしこまりました。」
「いくぞ。」
蓮も機嫌悪い………?
必死に明るくふるまっても
周りを狂わせてる……
「くだらねぇこと考えてねーで
早く着替えろよ」
「うん」
朝、着替えるのが一番嫌い。
退院しても醜い傷跡はまだ消えない
かさぶたや、アザもまだ目立つ。
蓮の前ではまだ着替えられない。
こんな目にあうまえは
「ばか!俺は男だぞ!」って
朝から蓮に怒られてたのにね。
「着替えてくるね」
「うん」
目の前で当たり前に裸に
ならなくなったあたしに、
きっと蓮もこころを痛めてるね。

