「優歌、痩せた?!てか痩せすぎ」
「むしろ怖いっっ」


散々言われ放題だ。
もともとやせ形なのに
7キロ痩せたからかな?


なにしててもしんどいもん。
ちょっとずつ戻すしかないよ。
それにまだ所々痛い。



「優歌、おはよー」
「桃っ♪」
「あたしの前では頑張らないの」


やっぱ、ばれるよね~。
うん優歌ちゃん悲しくなる
自分がこんなにも人に迷惑
かけてることが、辛い



頑張って笑ってる間に
時間はすぎて、授業もおわる。
迎えがもうついてるってことで
4にんで門にむかう。



「おかえりなさいませ、優歌さま」
「………へ?」

だれ、このひと?


「あの?」
蓮がうざそうに頭をかきながら
あたしの前にたつ。
すっかりあたしの視界から消えた
若い男。



自分でも気づかないうちに
手が小刻みに震えてた。
蓮はどれだけあたしを
見てくれてるんだろ… 


だから彼女できないんだよね。
彼女というワードにちくりと
痛んだ胸。


その理由は今は素直に
受け入れられず奥の方に
押さえ込まれたまま。



「今日から優歌さまの専属に
 なりました。彰です。」

蓮の影からこっそりみてみれば
とってもいけめん。
桃の目がハートだもん。