ren☆side
必死だった。記憶がとぎれとぎれ
優歌が血を吐いた。
「………れん」
「優歌」
名前を呼びあえる幸せを
また、ひとつ、噛み締める。
「ごめんね。あた……し」
「喋んな。大丈夫だから」
酸素マスクをつけられて
心拍増幅気までつけられて
点滴をぶらさげられて
細い体は更に弱る。
優歌、また弱ってく
それに生理かと思うほど
出血してた。
どれだけ、されたんだよ
痛かっただろ?
なぁ、優歌
「れん、いたいよ」
優歌の目に涙がたまる
「ごめんな、ゆうか」
フラッシュバックする記憶と
苦しくなる呼吸を押さえ込んで
笑う

