ねぇ。




無数につけられた、キスマーク

数えられないほどにつけられた
青く痛々しいけど痣。

引っ掻き傷は瘡蓋になり
はれている。

みみず腫のような筋がいくつも
あって、ひりひりの原因がわかった



蹴られたおなかには
なんとも言えない色をした
大きな痣。



蓮、この姿をみてどう思ったの?
あたし、また汚れたんだ。
背中の傷は見ないようにしてきた
でもきっと残ってる



どんどん人に見せられない
体になっていく



まるであたしの未来はない、
と断言しているかのように。


鏡を見て、固まる。
顔にも切り傷や痣がちらばり
口元と目は腫れ上がっている。



みてはいけなかったかな。



零音と桃の顔にも納得。
あたしの顔見て固まってたもん。
隠せるはずなかったんだ……



それでも何も聞いてこなかった
ふたり。
きっとあたしに隠れて
苦しんでる蓮。



胸がぎゅーーーっと締め付けられて
つぶれそうになる。


頭から布団をかぶって
強くまぶたをとじた。