「うん、妊娠はしてないよ
病気も……反応ないから大丈夫
ただ傷だらけだから手当てするね」
そんなとこ、蓮には見せられない
自分では見たくもない。
「………ふえっ……クッ…」
必死に涙をこらえても、流れてくる
溢れる悔しさと悲しみ。
「痛い?怖い?」
ふるふると首を横に降った
「そっか、大丈夫だよ。
泣いていいからね。はい終わり」
少し休んで、と布団をかけて
恵美ちゃんはでていった。
きっと蓮たちに話してくれてる。
見たくなんてないし
見ない方がいいと思うけど
恐る恐る布団をめくる。
一瞬、息をするのもわすれた。

