優歌が静かによこになった
やっぱ体きついのか。
いたい、とか?
てか大丈夫なのか?
いや………妊娠とか病気とか。
「おい」
零音のさめた声にトリップしてた
心が戻ってきた。
「なにがあったの?」
震える桃の声にあのときの
優歌が重なって俺の手も震える
寝てる優歌を確認して
あの出来事をはなそうと……
口を開く。
駆け巡る記憶、悲鳴、涙
「クッ………はぁっ、うっ…」
うまく息がすえない
「ちょ、蓮っ?!」
「桃、袋とって!」
目の前が霞んで、みえたのは
泣き崩れる優歌の幻覚
……………はあ、はぁ
「蓮、だい……じょ、ぶ??」
涙でぐちゃぐちゃの桃の顔
頭を抱えてる零音
眠ってる優歌。ほっとした
あんな姿優歌にだけは
見せられない。
かっこわりぃ。
一番辛いのは優歌なのに!!!
ちくしょうっ!!!!!!!!
「おれ、なんもできねぇ」
「ぇ?」
「あいつのためになにも
してやれねーんだよっっ」

