「それじゃあ、春風の席は窓側の端から二つ目のところだからな」



…は?


それって私の横じゃん!



女子からは『いいなぁ〜』なんて声が聞こえてくる。



いやいや、別によくないし…



せっかく隣がいなくて楽々としてたのに、隣に人がいると楽々できないじゃん…


しかも男だし…。




『はぁ…』



私は誰にも聞こえないように溜め息を吐いた。





「乾!
春風はまだわからないことが多いと思うから隣のお前が教えてやれよ」




隣ってことはやっぱりそうなりますよねぇ……




「それじゃあ、次の授業の準備しろよー」



そう言って担任は出ていった。