え、えっと…
この状況は…何?
あまりにも突然のことで、頭が上手く働かない。
固まっていると、蓮君の手が私の鎖骨をスッとなぞった。
「もっと柚に触れたい。」
窓から差し込む夕日に照らされた蓮君の真剣な顔。
とても綺麗で、ドクンッと心臓が跳ね上がる。
ボンヤリと見惚れてしまっていると、蓮君はフッと笑った。
「そんな可愛い表情されると、歯止めきかなくなりそうだ…。」
「歯止め…?」
首を少し傾げると、蓮君は私の着ていたカーディガンのボタンを外し始めた。
「えっ、蓮君…!?」
ななっ、何?
今、何が起きてるの…!?
予想もしてなかった行動に、頭がパニックになる。
心臓は破裂しそうなほどの激しい動きだ。
どうしよう…。
っていうか、この状況は…どうしたらいいものなの??
全く分からなくてアタフタしていると、蓮君は私の髪を優しく撫でた。
「今日、家に帰してやれねぇかも…。」


