「ひゃっ、蓮君!?」
「めちゃくちゃ嬉しい…。こんなに嬉しい気持ちは初めてだ。」
声を弾ませて喜んでくれる蓮君に、私の体温はますます上昇してしまった。
「俺の女になれるのは柚だけ。お前意外の女は有り得ねぇよ。」
蓮君は私の耳元にそっと唇を寄せる。
熱い吐息が鼓膜を震わせた。
「俺が柚を全力で守る。だから、ずっと俺の傍に居ろ…。」
気持ちが込められた強い言葉。
嬉しくて、涙が込み上げてくる。
「うんっ…。」
勢いよく頷くと、蓮君は更にギュウウッと私を抱きしめた。
「れ、蓮君っ…苦しいよ。」
抱きしめてもらえるのは嬉しいけど、ちょっと力が強すぎる…。
そう思って訴えると、蓮君は“わ、悪い…”と少し気まずそうな声が返ってきた。
「あまりにも嬉しくて、加減が出来なかった…。」
少し体を離した蓮君は、苦笑いを浮かべた後、私の頬に手をあてる。
大きくて温かい手。
ドキン…と胸を高鳴らせると、蓮君が私に真剣な眼差しを向けた。
「柚、お前が好きだ…。」
ポロリ…と涙が自然に零れ落ちる。
幸せな気持ちを巡らせていると、蓮君はゆっくりと唇を重ねた。


