「蓮君、ご…ごめんね。ここ、女の子が多いし…他のお店に行こっか…。」
ソワソワしながら、お店を出ようとしたけれど、蓮君に引き留められた。
「俺に気を遣うな…って言っただろ?」
「えっ、蓮君?」
「女が多くても関係ねぇよ。俺は柚のことしか考えてないから、大して気にならない。」
ドキッと心臓が跳ねた。
わ、私のことしか考えてない…って、それって…
なんだか、彼氏が言ったりしそうなセリフ…。
そう思ったら、また顔が熱くなってしまった。
ば、バカ…。
私ってば、何考えてるのよ。
そんな風に勝手な解釈をしたりしたら、蓮君にもいい迷惑よね…。
ウンウン…と心の中で頷いていると、蓮君は私の顔を覗き込んで微笑みを浮かべた。


