「昼メシ、あの店にして正解だったな。」
「うん!蓮君、“美味しい”って何度も言ってたもんね。」
「あ、ああ。だけど…今のは、そういう意味で言ったんじゃねぇよ。」
「へ?」
それじゃあ、どういう意味なの…?
キョトンとしていると、瞬く間に蓮君は私の耳元へと唇を寄せた。
「柚の笑顔、たくさん見れたから。」
「えっ…」
「俺は、料理よりも…お前の満面の笑顔を見れたことに、すげぇ満足した。」
えぇっ!?
囁かれた言葉に、カァッと体が熱くなる。
心拍数が一気に速くなっていくのを感じた。
な、なんだろう…これ。
私…すごくドキドキしちゃってるよ…。
心臓の音がうるさくて、蓮君にも聞こえてしまいそうなほどだ。


