不良狼の一途な溺愛


「そう言えば、俺…歩くの速かっただろ?」


「へ?」


「悪い。今から気を付ける。」


そう言って歩き始めた蓮君は、ゆっくりとしたスピードで、とても歩きやすい。


そんなところまで気遣ってくれるんだ…。


意外に感じる反面、少し嬉しいと思う自分がいた。



そ、それにしても…


蓮君の連れていきたいお店って、どこなんだろう…?


もしや、不良が占拠している飲食店…だったりして。


そうだとしたら、怖くてお昼ご飯どころじゃないよぉ…!!


勝手に想像してビクビクしていた私だけれど…


「えっ……!?」


お店に着いた途端、驚きの声を零してしまった。