「……っ!」
それが蓮君の唇だと、すぐに分かった私。
あまりにもビックリしてしまい、体が硬直する。
そんな私の状況を気にすることなく、蓮君はペロッとチョコを舐めてしまった。
「今度は気を付けて食えよ?」
唇を離した蓮君は、ご機嫌な様子で笑みを浮かべている。
あっという間の出来事に、私は呆然としてしまった。
「…………。」
い、今っ…蓮君の唇が触れた…。
これって…
これって………
いわゆる、“キス”っていうものじゃないの!?
一気に顔が熱くなった私は…
「きゃああああっ!!」
学校中に響きわたるぐらいの大きな悲鳴をあげてしまった。