「現状を纏めよう。


私達は砂漠を出発してから、まだ五日しか経ってない。


だけど、その五日間でもう、キアの配下達に嗅ぎつけられてしまった。


今、私達がするべきなのは、魔道族の追っ手を逃れつつ、一刻も早く残り七人の龍戦士達を捜すことさ」


「だけど、もしアヌテラの戦いの時みたいなことが起きたら、どうする?」


「その時は、命懸けで戦うしかない。


君達が私の援護をしてくれてるのと同じように、私も魔界中の龍魔族達を守るために戦うのさ」


「そうね」


「ああ、流石は≪砂龍王女≫だな。僕達も協力するよ」


現状や今後のことを纏め、三人はナンシーの両親が使っていた部屋に布団を敷く。


こうして、慌ただしかった一日が、何事もなかったように過ぎていった。