ガルドラ龍神伝―闇龍編―

『親愛なる友、砂龍族のリタ姫へ――


俺達が樹海で再会してから、早三週間。


あれから、順調に龍戦士を目覚めさせ、≪最後の龍戦士≫がいる場所に着いている頃だと思う。


明日には俺達全員で、フィブラスに行けることを心待ちにしている。


明日、グロッディオス島の南端にある停船場で合流しよう。


――葉龍戦士ヒア


追伸 ヨゼフに伝えてほしい。≪あまり甘い物を食べてると、太るし、体に良くないぞ≫と」――


ヒアの手紙は長い文だったけれど、仲間に対する気持ちが痛いほど伝わってくる、とリタは思った。


リタは早速、ヨゼフに手紙の追伸にあったことを伝える。


「ヨゼフ、ヒアから伝言。


『あまり甘い物を食べてると、太るし、体に良くないぞ』、だってさ」


彼女はヨゼフにも、先程の手紙を見せた。


それを見た時、ヨゼフは舌打ちした。


(ヒア、余計なことを……)


ヨゼフは意地を張った。


そのまま彼は、トイレに向かう。


だが、ディートが彼に注意した。


「どこに行くんだ、チビ。


トイレはそっちじゃなくて、向こうだぞ」


≪チビ≫という言葉がかんに障ったのか、ヨゼフは半ば怒り気味に、「ご指摘ありがとう」と言った。


「何だよ。


折角、親切に言ってあげてるのに!」


ディートは怪訝な顔をした。


それをリタが、上手に説明する。


「違うよ。


ヨゼフはさっきあなたが≪チビ≫って言ったから、それで不機嫌になってるのさ。


彼は、背が低いことをきにしてるからね」


二人の話に、オルファニス族長が口を挟む。


「ということだ、ディート。


これからは、言葉を選ぼうな」


陽気に振る舞う族長の笑顔が、溢れている。


その笑顔は、息子にとっては時に癪に障るものである、とリタは思った。


数秒後、ヨゼフがトイレから戻ってきた。


「よし、それじゃあ、今からこの町ですることを決めていこう」


リタの意見に、皆が賛成した。


夕食を取りながらの作戦会議は、今回がはじめてだ、とリタは思った。


先に話を切り出したのは、ナンシーだった。


「一つ提案があるんだけど、明日の冒険には、スーザンも連れて行かない?」


「え、私?」