ガルドラ龍神伝―闇龍編―

ヨゼフは珍しく眉を八の字にして、遠ざからないと見えない程の量の古代文字を読み始める。


「凄い。


あたしにも読めない文字を、あんなにすらすらと。


水龍族は知恵が豊富な種族だと聞いたけど、本当のようね」


リアスは事実を知り、驚き、また感心していた。


リタは、ヨゼフのことについて説明した。


「ヨゼフは、私達二人と同じくレザンドニウムの元奴隷だったんだ。


そこで彼は九年に渡り、古代文字の勉強をした。


なんでも、彼のお父さんの影響を強く受けたかららしいよ」


リタの簡単そうな説明には、リアスは関心を寄せなかった。


(いかにも、興味なさそうな顔をしてるわね。


もしかして、彼女は自己中心的な訳じゃなく、単に無関心なだけなのかしら?)


リアスの本当の性格については、ますます疑問が深まるばかりだった。


ヨゼフは二分も経たないうちに、古代文字を解読し終えた。


「今日はわりと早く解読できたわね、ヨゼフ」


ナンシーに威張るように言われ、ヨゼフは膨れっ面をした。


(何だよ。自分はできないからって偉そうに。今に見てろよ、ナンシー)


ナンシーに皮肉を言われ、ヨゼフは苛立っていたが、我慢した。