ガルドラ龍神伝―闇龍編―

「本当にこれが、岩龍女神がいらっしゃると言われる神殿の入り口なのか?」


ヨゼフは、疑わしげにリアスに訪ねた。


「さあね。でも、多分ここだと思うよ。他に見当がつかないもの」


リアスはさっぱりとした態度で答え、三人よりも先に神殿の中に入っていった。


「ちょ、ちょっと待ってよ。君が考えている以上に、神殿には危険がたくさんあるんだぞ」


リタが呼び止めようとした時には、既にリアスの姿は見えなくなっていた。


世話の焼ける女の子だ、と思いながら、三人は彼女を追跡して神殿の中に入った。


神殿の中の足場は非常に悪く、今まで冒険してきた場所以上に罠がたくさん仕掛けてある。


おそらく、千五百年前に神殿長を務めていた岩龍が、侵入者を防ごうとしたのだろう。


もしくは、単に彼が心配性でかつ用心深い性格だったのだろう。


リタはずっと前の神殿長のことを、勝手に想像していた。


しばらく進むと、行き止まりで困っているリアスの姿が見えた。


「いた! リアス、なぜ私達よりも先に入ったの?」


ナンシーは見つけて早々、リアスを睨みながら言った。


リアスは、ただ退くばかりだった。


「単独で行けば、仲間を危険にさらすことだってあるのよ。自己中心的な行動は慎みなさい」


ナンシーは半ば追い詰めるようにして、リアスに注意する。


彼女は黙って、首を縦に振る。


(ナンシーの怒り方は、怖い。まあ、性格がきつめだから仕方ないか)


リタもヨゼフも、ナンシーの怒り方は半端ないくらいに怖いと、日頃から感じていた。


ふと、ヨゼフは壁に手をやる。


どこかに仕掛けがないか、懸命に探っているのだろう。


彼があれこれと探っていると、後ろの壁に古代文字が彫ってある所を見つけた。


(この神殿の古代文字は、かなり難しそうだな。


僕にも読めるかな?)