「それ、ノンフレームだけど先生にはメタルフレームの方が似合うと思うよ。姉ちゃんも言ってた」

「そう?」

 店に入り、フレームを選んでいく。その最中に信士はぽつりと尋ねてみた。

「なんでここまでしてくれんの?」

「ん~?」

 フレームを眺め、1つ手にとって応える。

「初めは面白かっただけだったけどね。姉ちゃん趣味が変わってるだろ?」

「!」

「だから彼氏もあんまり出来なくてっていうより、続かなくてさ」

「美南くん……」

「まあオレが監視してれば問題ないっしょ」

「そうだね」

 信士は生返事と生ぬるい笑みを返した。