「わあ!?」

 次の日の放課後──信士はまた飛ばされた。

 今度は何かって? 校庭裏にある焼却炉の扉を開けたら飛ばされたんだ。帰るついでにと思って、生徒のゴミを預かったらこれだ!

「クスクスクス」

「!?」

 女性の笑い声?

 驚いて振り返ると、そこにいたのはなんと早麻理さんだった。

「えっ!? どういうこと!?」

「弟が昨日、ホントの事情を話してくれたの。それで、私がボトルを預かってみたんです」

「そ、そうですか」

 あんのやろう……ズレたメガネを整えつつ、苦笑いを浮かべる。

「お茶でもどうぞ」

「あ、はい。お邪魔します」

 門を開いて微笑む姿に見ほれた。