「ここオレんち。あとできなよ」

 一軒の家を指さして発した。

「あ、ああ。解った」

 応えて去っていく後ろ姿を見つめたあと、少年は肩を震わせて笑いをこらえた。

「ど、どうなってんの? やば、面白い」

 少年のツボに入ったらしく、家の前でしばらく引き笑いを起こしていた。