「……泣きたい」

 こたつにつっぷして弱々しく発した。

 しかし、ここでこうしている訳にはいかず明日の授業の準備をするために鞄の中身を取り出す。

 テレビの音とボールペンの音が部屋に響き、数時間後にピタリと止まる。

「よし、寝るぞ」

 もうどんとこいだ、異世界じゃないぶん楽じゃないか。そんな事を思いつつ、歯を磨いて布団に潜り込んだ。