「あんた……いまどっから出てきた?」

「!?」

 ハッ!? まさか見られていた? どう説明していいか解らん!

「あっ! おいっ!」

 駆け出す男の背中を呼び止めたが、構わずに走り去ってしまった。

 呆然と立ちつくす少年のオーバーに冷たい風が吹き付ける。