それからしばらく3人で誰がショボイとか誰が凄いとか言いながら熱狂して観戦し続けた
―――が
ピンポンパンポーン
『畠中亜希奈サン、1年3組の畠中サン至急放送テント前に来てください』
亜希奈はその放送に慌てながら立ち上がりぱたぱたと走り出した
『畠中さーン?早くしないと棄権にしますよ~』
亜希奈が必死に走っていくが放送委員のヤツはそれに気付かず放送を続ける
『畠中亜希奈~ッ!即来い!来ないとシメるぞゴルァ!』
・・・脅しじゃね?
そんなことを思いながらも亜希奈を見るといまや真っ赤になって放送テント前の赤十字とどちらが赤いか判断が出来ないほどになっていた
「亜希奈かわいい~♪」
澄華がそう言ってキャハッと笑うと澄華の左隣にいた亨の頬が軽~ぅく赤く染まった
「へぇ~・・・」
アタシが意味深に亨に目線を向けると亨は慌て、口に人差し指を付けて「シーッ」と合図した
ニカニカと笑うあたしと慌てる亨を見て澄華が膨れた
――あらぁ~?
この子達両思いじゃないのぉ~♪
そう気付いたあたしはさらにニカニカした
