モヤモヤ。
何なんだろ、どうしてこんなモヤモヤしてるんだろう。
バシッ
腕にボールが当たる。
「なにボーッとしてんだよ!早くしろよっ」
長月がイライラしながらさらにボールを投げてくる。
「あぁごめんごめん!」
しばらく黙々と熟していると、長月が突然口を開いた。
「そういや合唱コンクールの課題曲の伴奏者はどっちになったの?」
ちなみにクラス自由曲伴奏者はもちろん長月だ。
「あぁ、未琴ちゃんだよ」
数日前うちと未琴ちゃんはオーディションをして、未琴ちゃんに伴奏者は決まった。
「は、やっぱな!」
長月はニヤ、と笑ってまたサーブを打ってきた。

