頭が殴られたようだ。

卯月は女の兄弟は居ないって言っていた。



「……私は、二番目…?」


卯月に限って、二股なんて考えられないよ。


でも、まだ抱き着いてる女の子の姿を見て、不安になった。



「晴香!もう、けーちゃんは違う人とお出かけ中なんだから」

あの子のお母さんらしき人が現れた。


「ちぇー、けーくん今度遊ぼうね」



晴香ちゃんは卯月に手を振って立ち去った。



「ごめん、睦月…睦月?」


卯月が顔を覗く。


私は今、嫉妬の塊だ。



「私は、二番目?」

「は?ちょ、睦月!!」



私は無我夢中で走った。