「じゃあね、ゆーこ~」


ゆーこは用事があると帰った。


「千咲ーお腹減った」

「うちも!お好み焼き食べよっ…わっ!!!」


近くに張られたロープに引っ掛かって倒れかけた。



「千咲!」


未琴ちゃんが叫ぶと同時にあの夏祭りと同じ腕の中に収まった。



「お前は何回躓けば気が済むの?」

卯月は呆れ顔で呟く。


「あ、あははー…」


少し力強く私を抱えてくれてることがなんだか嬉しくて。


鼓動が早まる。



「ほら、立って」


うちがちゃんと足を地に付けると、卯月は腕を離した。