「やっぱり無理なのかな」


帰り道、声に出してみた。



すぐに気持ちを捨てるなんてことは出来ないのかもしれない。



少しずつでいい。


少しずつ俺が睦月を好きなことを思い出、過去のことにしていけたら。




初夏の匂いが残る星空を見上げて、俺は静かに心を整理した。


いつかこの想いが消えますように。