ウザいっていうのは、あいつが呼ばれる度に睦月を思い出すきっかけが作られるからであって、 関わったこともない女子なのだ。 1番ウザいのは、気持ちを捨てきれない未練がましい俺だ。 「千咲ーっ、こっちだよー」 はぁ。 声が似てるんだよ。 クラスの"千咲"と仲の良い女子の声が、水無月に似ている。 思わず探してしまう。 でも、ここにあいつは居ないのだ。 校庭に枯れた桜の花びらが風で舞う。 そんな光景が俺の心の切なさを引き立たせていた。