次の日の放課後。
「卯月!昨日さ、睦月から電話来たんだ…!」
霜月が嬉しそうに言ってきた。
「なに、告白でもされたの?」
俺は鞄に教科書を詰めながら聞いた、
「いや、されてない
てか、そういうのはしばらく止めようと思ってさ」
「へー…」
手を止めた。
すまん、霜月。
嬉しくて、にやけそう。
友達の恋がうまくいかないと嬉しくなるなんて、俺最低だ。
でも、俺だって睦月が好きなんだよ。
実は、好きな期間なんて関係なくて、どれくらい心から恋してるかが大切なんだ。
俺は、心の奥底までも睦月に奪われてしまった。

