豹変上司に初恋中。



「……!? ああ、呉羽」

「お邪魔でしたか?」


「休憩室に邪魔も何もあるか」

「じゃあ遠慮なく失礼します」

「あ、呉羽。一応誰か来るか見といて」

「はい」

編集長は眼鏡を外して眉間を手で押さえた。

髪もいつも程ボサボサじゃないから見られたらヤバいもんね。

私は入口が見えるように、とさりげなく編集長の隣に座った。


「あ……編集長、見てくださいコレ!」

「は?」


「最近流行りのキャラの待ち受けです」


「…………」

「……」


携帯に表示して見せたのは、今人気を集めているキャラクター。