「先輩、ご飯行きましょう!」 「うん」 お昼、梓に誘われて席を立ち上がる。 なんとか、大体の案は出来たし……午後は違う作業やって、こっちは残業して仕上げようかな。 「先輩?」 「あ、今行くっ」 慌てて部屋を出ようとした時、 朝、「長い間席を空ける時は貴重品を持ってくように」と編集長が言っていたのを思い出す。 いつもは財布だけで行くけど……。 少し悩んでから、鞄丸ごと持ち上げて部屋を出た。 ――――