手を机に彷徨わせた瞬間、呉羽が俺の胸ぐらをつかむ。 予想外の行動に咄嗟の対応ができないまま。 結局暫くの間、近距離で見つめあう状態になる。 「……」 やがて呉羽はふっと目を逸らすと、今度は俺を強く押して。 ―――畳に背中を付けた俺に、呉羽がのしかかってきた。 「は!? く、」 「昴さん。」 「私は、足手まといですか」 「……は?」 意味が分からない、と眉を顰める。