そのあと、編集長が運転席に乗り込んで、操作し始める。 横顔が微かな光りに照らされて、とても綺麗だ。 ……。 「何」 「あ、なんでもないです」 ちょっとだけ見とれてました。なんて言えない。 「変なヤツ……。っと」 不意に、編集長が携帯を確認して声を上げた。 「?」 「あー。ちょっと待ってろ」 言いながらまた外に出る。 電話、かな? 「……から、他……は」 よく聞こえないけど、この話し方。 やっぱり、少しだけ感じ悪い気がする。 見下す、というか……嫌々な感じ。